Case.03
営業の現場から営業職員の育成へ。
常に変わらないのは、
誠心誠意で相手を想う気持ち。
Profile
山下 俊文 Toshifumi Yamashita
教育トレーナー
2008年入社
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1997
大学生時代に聞いた母親の言葉が響いた。
「営業の仕事は、一度経験しておいた方がいい」。私は三人兄弟の末っ子なのですが、家族はみんなが営業の仕事に就いていました。母親は保険会社に勤務しており、当時から保険営業は、人の役に立つ仕事という印象を持っていました。大学時代は接客のアルバイトをしていたこともあり、卒業後は人と接する営業の仕事をしたいと思っていました。特に母親から言われた「一度は営業を経験した方がいい」という言葉が響きました。多分、人への気遣いや人づきあいなど、人との関係性を築き、人と接することで成長できるのが営業の仕事だということを伝えたかったのだと思います。
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2001
大学卒業後、新車販売の営業担当に。
トラブルに際してお客さまに真摯に向き合った。大学卒業後に就いた仕事は、新車販売の営業でした。順調に販売実績を上げていたのですが、あるお客さまの新車納車後にトラブルが頻発する事態に。お客さまは怒り心頭。そうした状況の中で、私はお客さまからもトラブルからも逃げることはせず、文字通り誠心誠意、丁寧な説明を続けました。結果としてクルマは買い取ることになったのですが、お客さまから「山下さんが他のクルマメーカーで働いていたら、また山下さんから買いたい」という言葉をいただきました。お客さまに真摯に向き合う姿勢は、今に繋がっていると思います。
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2008
マニュライフ生命への転職を決意。
失敗しても誰のせいでもない、自分の責任という覚悟。知人からマニュライフ生命のマネージャーを紹介されたのが、転職のきっかけとなりました。当初転職する気はありませんでしたが、「一生今の仕事を続ける考えですか」と言われ、考えさせられました。マネージャーとは、その後も交流は続きました。しかし、当時子どもが生まれたばかりであり、転職には不安がありました。そんなとき、マネージャーから「そんなに不安で決められないなら来ない方がいい」と言われ、初めて腹が決まりました。失敗しても誰かのせいにしない、自分の責任で始めよう。そう考えて転職を決意しました。
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2009
仲間の応援による歯科医師との関係構築。
互いに助け合い、支え合う繋がりの大切さを実感。歯科医の先生と、良好な関係性を築いた経験があります。ちょうど先生は独立した時期で、保険加入を検討されているタイミング。商談のきっかけをつかもうと模索していたとき、支社長から「朝礼でメンバーにアピールしてみたら」と勧められたのです。つまり、その先生の歯科医院へ通院して欲しい、力を貸して欲しいというお願いです。するとみんなが協力、応援してくれて、通うようになりました。私たちは個人事業主の集まりですが、仲間とのつながりの大切さを実感しました。このことをきっかけに先生の保険加入だけでなく、先生の知り合いもたくさん紹介していただきました。支社の仲間の協力があっての成果でした。
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2012
母親が病に倒れたことで、家族は厳しい環境に。
お客さまに、配偶者保障の大切さを訴えた。この年、母親がくも膜下出血で倒れ入院、緊急手術を受けました。一命はとりとめたものの、現在も入院中です。このことをきっかけに、保険の商談にも変化が出てきました。それまではお客さまと商談をしている際、世帯主の死亡保障ばかりを重視しており、配偶者の死亡保障に関してはお客さまの望むとおりにしていました。しかし自身の体験から、配偶者の女性に万が一のことが起こると家族は大変な状況に向き合うことになることを伝えるようになりました。お客さまに自分と同じ想いをして欲しくないという気持ちがあったのです。私の話に多くのお客さまが共感を示され、配偶者の保障の大切さをご理解いただけるようになりました。
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2015
ユニットマネージャーから営業教育部へ。
営業職員一人ひとりの気持ちを理解する大切さ。2012年、ユニットマネージャーに昇格し、2015年には大阪の営業教育部に配属されました。それまではお客さまと向き合っていましたが、今度は新人をはじめとする営業職員と向き合い、その成長をサポートするという業務。仕事内容は大きく変わりました。実務に就いて感じたのは、「自分を基準にして、そこを目標にさせない」ことの大切さです。私も営業職員時代に実績を上げていましたが、それを基準にしてはダメ。上手くいかない状況であれば、それぞれの気持ちを理解して、どうやったら上手くいくのか、改善できることを伝えていくことが自分の役割であり、教育における大切なポイントだと実感しました。
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2022
話法スクリプトなどの営業支援ツールの作成。
かつてはお客さまのために。今、営業職員のために。2022年に本社の営業教育部に異動しました。ここで着手したのが、営業職員向けの営業支援ツールの作成です。アポイントメントからクロージングまでの話法スクリプトや動画コンテンツの作成に取り組みました。社内で「プランライトシミュレーション」と呼ばれているもので、このツールを携え、全国51拠点を訪問し、単なる使い方でなく、このコンテンツの考え方を伝える研修を実施。多くの営業職員との出会いがありました。自身が営業職員時代にお客さまに入り込んでいった経験が活きていると感じています。かつてお客さまのための取り組みが今、視点を変えて営業職員のための取り組みに変わったと思っています。
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2023
本人自身が気付き、変わって成長していくこと。
それが本来のサポートの仕事の役割だと思う。引き続き、営業職員のみならずマネージャーも含めた教育研修を担当しています。人は教えられたことは、実はあまり記憶に残りません。それよりもきっかけを与えられ自分自身が気付いたことが、一番記憶に残っていく。だからその人自身に気付いてもらえるような伝え方が大事だと思います。かつては「山下さんのおかげで自分は変わることができた」と言われることに嬉しさを感じていましたが、その目線も最近は変わってきました。あの人のおかげと言ってもらえるより、自分から気付くことで変わることができた、成長できたと思ってもらえるような立場で居続けることが本来のサポートなのだと思っています。
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これから...
会社が必要としているところで、
持てる力を最大限発揮して成果を出していく。今後、様々な部署を経験していくこともキャリア形成の選択肢の一つとも思いますが、現在は、今の職場である営業教育部の中で、周囲の人たちにもっと認められる責任あるポジションを担っていきたいと思っています。私たちは内勤ですから営業とは異なり、他の部署への異動もありえますが、会社が必要としているところで自分を使ってもらえるのであれば、そこで持てる力を最大限発揮して、成果を生み出していきたいと考えています。